おはようございます。朝晩はずいぶん涼しくなって、すっかり秋らしくなってきましたね!
今の季節、なんとなく黄昏感があって大好きです。
さて、昨日のNHKの朝ドラでの言葉が刺さりました!
「人の顔が見える仕事」というフレーズに!
私が23年前に、勤めていた設計事務所を辞めて「独立しよう」と思った理由の1つだからです。
当時、私が勤めていた設計事務所は、熊本県内でも割と大きな事務所でしたので、
仕事の規模も大きく、学校の校舎や体育館、県営住宅、野球場や保健センターなど、
不特定多数の人々が利用する公共建築の設計を担当する事が多かったです。
このような建物の場合、いろいろな方が利用されますので(誰が使うか分からない、特定できない)、
一般的に使いやすい様に設計をする事になります(一般解で設計をする)。
これは裏を返せば、「使う人の顔が見えない」という事になります。
一生懸命に設計をしても、「誰が利用しているのか分からない」という思いがだんだんと高まり、
利用している人がハッキリ分かる建物をその人の為に設計したいと思うようになってきました。
このような利用者がハッキリわかる建物の最たるものは、個人住宅です。
その家に住む家族の為だけに、家族が幸せになる家を心を込めて設計したい。
利用する人の顔が見えて、誰が使っているのかはっきりわかるので、ご意見も聞ける。
ご家族それぞれにいろいろな暮らしがあるので、間取りも全く違ったものになります(特殊解で設計する)
こんなにやりがいのある仕事は楽しいだろうな~という思いだけで独立した事を思い出します。
人の顔が見える仕事は、逃げる事ができません。
目の前に利用されている方々がいらっしゃるからです。
でも大きな責任がある反面、やりがいも大いにあります。
逆に公共建築の場合は、直接利用されている方々が分かりませんし(不特定多数)、
利用者との間に行政の担当者がいらっしゃるので、当たり障りなく設計しておけば責められることもありません。
不特定多数の方が利用される大きな建物を設計するのもたまにはいいですが、
やはりその人の為だけに設計したいという想いは、独立した時から変わらないので、
このスタイルを基本として設計の仕事を続けていきたいと思っています!
人の顔が見える仕事は、個人住宅だけではありません。
事務所や診療所、保育園や店舗など、比較的利用者が分かる建物は多くありますので、
お仕事お待ちしております^^