おはようございます。前回のブログから随分間が空いてしまいました(汗
忙しくなるとブログが疎かになってしまいます。言い訳でしかないですが、申し訳ありません。
おまたせしました今回は、建築知識ブログです。
7月12日のブログで、なぜ1階は「根太工法」、2階は「剛床」を採用しているのか!
次回説明しますと書いていましたので、今回はこの件について書きたいと思います。
上記写真は、木造2階建ての上棟日の写真ですが、1階は根太工法、2階は剛床の状態です。
1階床は雑然としてますが、安全の為に合板を仮置きしている状態です
◆1階を「根太工法」にしている理由
〇基礎の乾燥期間を出来るだけ長く取りたい為!これが一番です!
6月30日のブログにも書いてますが、基礎断熱を採用していますので、
基礎を十分乾燥させた後に断熱材を施工したいと常に思っています。
したがって、上棟した後に、屋根を張って、アルミサッシを付けて、外壁下地が完了してという、
雨水が室内に入ってこない状態(雨仕舞が完了)になった後、しばらく乾燥させます。
乾燥するまで床根太は取付けませんし、基礎断熱ももちろん施工しません。
〇上記のような工程にすると、床下の設備配管をする時間も取れ、施工もし易くなるので
不具合も出にくく、キレイな配管が可能となります。
〇床下の清掃をする時間が十分とれますので、竣工時の床下がキレイです。
〇1階の床は、構造的にも剛床にする必要がない為!
1階床は基礎・土台・大引き・火打ちにて固まっていますので、
構造用厚板合板を張り剛床にする必要はありません。
〇剛床よりも根太工法の方が、材料費が安い為
◆2階を「剛床」にする理由
〇構造的に床(水平構面)を強くして、耐力壁への力の伝達を効率よく行う為!この1点に尽きます。
1階を剛床にすると工事がし易くなるので、
工務店さんから「1階を剛床に変更してくれませんか?」とお願いされることがあります。
材料費が若干高くついても工事がし易くなれば、その方がいいのでしょう!
また安全面からすると、上棟する前に1階床が水平に出来上がっているので、
脚立や足場も掛けやすく、危なくないという気持ちも分かります。
しかし、断っています。
基礎断熱にする場合は、前述の理由から1階床を剛床にするのは避けた方が無難です。
床下換気の無い1階剛床の場合は、床下の乾燥が不十分な場合、合板の裏側にカビや腐朽菌が発生します。
私も見たことがあります。
また、剛床の一部を開口して床下を乾燥させるケースもありますが、開口した周囲は乾燥しても、
床全体の自然乾燥を期待するのは、ほぼ無理です。
したがって、乾燥するまで床をふさがない事が一番安心できると思います。
床下換気を取り、床断熱にする場合は、床下換気が十分に行われていれば大丈夫だと思いますが!
ということで、1階は「根太工法」、2階は「剛床」を採用している理由でした!